一般社団法人運輸デジタルビジネス協議会(TDBC)は、業界の共通課題を解決する方法として経済産業省が平成30年に発表したDXレポートの提言に賛同し、運輸業界の協調領域において共通プラットフォームによる「割り勘効果」を業界各社に提供するために、非営利団体の中立運営による『業界共通プラットフォーム』を実現することを推進しています。
その第1弾として、協議会会員によるワーキンググループの3年越しの研究と30社以上の運送事業者の実証実験を経て、「車両動態管理プラットフォーム」を開発しました。プラットフォームを使うことで車載デバイスのメーカー、機種にかかわらず、サプライチェーンに属する車両の位置や各種ステータスを一元的に集約、見える化することが可能です。この情報を物流関係者(発荷主・物流事業者・物流パートナー事業者(庸車)・着荷主など)が把握、共有することで、サプライチェーン全体の物流効率を改善することを目指しています。
(図1) TDBC動態管理プラットフォーム 概要図このプラットフォームを活用することで、製造ー物流ー流通ー小売間など、様々な場面での全体最適化が期待できます。
<期待効果例>
ドライバー作業量の低減、荷待ち時間の削減、荷受け準備作業の効率化、荷主からの問合せへの迅速な対応、アナログな状況把握手順の改善、災害時の状況把握 など
いくつかの実証実験とその参加者からのフィードバックを経て、現在このプラットフォームでは車両の位置情報のみならず、車両のステータス情報の取得や、様々な外部の情報サービスからデータを受け取ること、また他のサービスにデータを提供する連携が可能となりました。
(図2) TDBC動態管理プラットフォームの連携可能情報一覧(2021年7月時点)TDBCは、会員の皆様や関係各所と連携してこのプラットフォームを社会実装するための活動を続けています。
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このプラットフォームに協調領域については、個社が別々にシステム開発するのではなく、業界毎や課題毎に共通のプラットフォームを構築する ことで早期かつ安価にシステム刷新することが可能である(割り勘効果)。
(出典)経済産業省 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開~